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吉乃川[吉乃川(株)]

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吉乃川について

吉乃川(株)

吉乃川の職人吉乃川の酒蔵は、越後平野の扇の要に位置し、前方に母なる大河信濃川を望み、背後には雪深い東山連峰をひかえ、良質で豊潤な地下水と弾力性に富む新潟米に恵まれています。また、伝統的な「越後杜氏」の里として経験豊かな多くの技術者にも恵まれているのです。冬期間には深い雪に覆われ清らかで寒冷な空気の中で、自然の恵みを最大銀に活かした酒造りに心血を注ぎます。

四六〇年を超える伝統の技が醸し出す吉乃川の酒。

今ではごく一般的に広まった「吟醸酒」は、もともと酒蔵が酒造りの奥義を深め、次の世代に伝えていくための技術研鑚の場所でした。一粒の米を四割も五割も、ときには六割以上も削ってしまう吟醸酒はとても贅沢で、長い間、多くの人はその存在すら知らない幻の酒だったのです。吉乃川の槽搾り

吉乃川の創業は天文一七年(1548年)、戦国時代まで遡ります。以来四六〇余年、現在の新潟県長岡市近郊、摂田屋に蔵を構え、酒造り一筋に打ち込んできました。別名「吟醸蔵」と呼ばれています。戦時中の米のない時代にも、酒造りの基本を吟醸造りに置き、代々続く技術と伝統を絶えることなく守ってきたその姿勢を評価していいただいた言葉です。

「吉乃川」とはどんな蔵ですか?と問われれば、蔵人は誇りを持って「吟醸蔵」と答えます。この一言には、吉乃川の歴史、個性さらにいえば日本酒そのものの造りの神髄が込められているからです。越後長岡に吟醸造りにこだわり続けた「吟醸蔵」、それが吉乃川。

吉乃川の蔵人が細心の注意を払い丹精込め、作り上げた究極の酒米「蔵人栽培米」(玄米のタンパク質を含有量を7.5%以下に、玄米銅割れ率は3%以下に、米選あみ目は2mmにと蔵人たちが決めた厳しい条件をクリアした酒米)を使用し、醸された吉乃川の「極上シリーズ」は淡麗でありながらふくらみのある味わいで好評を得ています。

-沿革-
・創業 天文17年(1548)、若松屋と称す(上杉謙信が春日山城入城の年に創業したと伝えられる老舗の酒蔵)
・慶応元年 泉屋と屋号を変更
・大正10年 株式組織に変更 中越醸造株式会社とする
・大正11年 中越酒造株式会社と商号変更
・昭和48年 吉乃川株式会社と商号変更

「一に水、二に米、三に技、四に風土」
水…日本酒の成分のうち、80%が「水」です。吉乃川の仕込水は日本一の大河信濃川の伏流水と背後に連なる東山連峰からの雪解け水が地中深く交わり、蔵の敷地内の井戸から湧き出ています。「天下甘露泉」と名づけられたこの地下水は、少量ながら種々のミネラルをバランスよく含んだ軟水です。「のどごしの良い綺麗なお酒」と表現される吉乃川には無くてはならない「水」です。

米…水とともに日本酒を造るのに重要な要素をしめているのがお米です。新潟は全国的にも名高いお米の生産地です。吉乃川ではその越後の大地で育てられた酒造好適米「五百万石」を使用しています。蔵・杜氏・蔵人の美酒へのあくなき探求は、酒造りにおいて米の役割を熟知し、夏場は米作りのプロでもある蔵人自らが慈しみと細心の注意を払い育て上げた酒米、「蔵人栽培米」を作り上げます。この究極の酒米は、酒造りの各工程において理想的な姿に形を変え、蔵の想いがつまったすばらしい日本酒になります。

技…酒蔵で酒造りを行う「蔵人」の最高責任者を「杜氏」といいます。越後長岡の近郊は杜氏の故郷と言われており、全国的に「越後杜氏」を輩出しています。吉乃川も約460年続く伝承の技を引き継ぎ、酒造りに対して計り知れない熱意を持つ杜氏と蔵人が酒造りを行っています。その技術や熱意は関東信越国税局主催の酒類鑑評会や全国新酒鑑評会などにおいて数々の賞を受賞し評価されています。

雪…名にしおう豪雪地帯です。水を多く含んだ重たい雪が降り積もり、蔵をまるで天然の冷蔵庫へと変えてくれます。醸造過程での発酵は微生物と深い関わりがあり、大気中の塵やほこりを洗い流してくれる雪は、雑菌を嫌い、低温での管理を旨とする酒造りには大切な役割をしてくれています。

10月1日は『日本酒の日』

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利酒師・金の達人 佐藤真智子

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