アカデミー賞、受賞しましたね!
メディアや世間が湧いていますね。
日本の美しい慣習や情景や営みが映し出されている内容の映画が国際的に評価されたことは、同じ日本人として嬉しいです。
実は、私にとってもこの「おくりびと」は忘れられない思い出の映画です。
忘れもしない昨年の10月15日18:20頃とっても可愛がってもらった祖母が亡くなったまさにその時にこの「おくりびと」の上映を見始めたのです。
それも偶然が重なってたまたま見ることになり、笑いあり、涙あり、山形の酒田の風景が実家の新潟の県北の景色とよく似ていて、話し方もどことなく近い印象で、祖父と祖母のことを考えながら、引き込まれて見ていました。
私は物心付く年頃になってからは近しい身内が亡くなった事が無く、その経験も無いために、想像やテレビでは目にしていても実際に体験するお葬式やお通夜おはどういうものか、また身内の死というものはどういう感情のものなのかがよく分からなかったので、どこか遠い存在のもののような、突然それを目の当たりにしたら壁を感じてしまうような、はたまたしどろもどろしてしまうような、180度回転して他人事になってしまったりして、色んな訳の分からない、そんな感覚と想像をしていました。
「おくりびと」を引き込まれて見ているうちに、死とはとても近い存在に思えて、怖がることでも壁を感じることでもないと… そして亡くなった方への最後までの配慮や気遣いや納棺師の所作に感動し、見終えたときは温かい気持ちになりました。
映画を見終えてから、父からの留守電で祖母が亡くなったことを知ることになったわけですが、すぐに「あ~、私に(この映画を)おばあちゃんが見せてくれたんだ」と違和感無く思いました。
「まちこ、死とはこういうものなんだよ」「遠くに感じる必要は無いんだよ」「こういう風なことをするんだよ」と見せてくれたんだと思いました。
すんなりとその状況を受け入れることが出来ました。
それから、ちょうど2ヵ月後の12月16日に祖母の連れ添いである祖父が息を引き取りました。祖父が祖母の後を追っていったのかな。2人で仲良く一緒に逝ったんだな。
祖父も祖母も私の実家の近所にある葬儀場でセレモニーを行ったのですが、
なんとそこの葬儀場とおくりびとの撮影のモデルとした山形県酒田市の納棺師さんの所が提携をしていて、そこの納棺師さんが祖父の納棺をしてくれたのです。
セレモニー中はおくりびとで使用された曲がずっと流れていて、
それからはどうしても私はこの曲やおくりびとを見ると祖父と祖母のことを想います。
私たち姉妹は祖父母の内孫ではないのですが、家が近かったこともあり、また両親が仕事で忙しかったので小さい頃はずっと祖父母に面倒を見てもらい、内孫のように、それ以上に可愛がってもらいました。祖父母からはあたりまえの生活の中から、優しさや厳しさ、常識、愛情などたくさんの事を教えてもらいました。
たくさんの事をしてもらって、もらうばかりで私からは何もしてあげられなかったな・・・。
それから2ヵ月後のこの印象に残る初のアカデミー賞受賞は、
おじいちゃんとおばあちゃんが「これで私たちのこと忘れないでしょ」と微笑んでいるように感じます。
本当に考え深いものがありました。
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